2011年3月31日木曜日

2011年の世界天文月間

2011年4月、世界天文月間です。

一斉に同じ天体や天文現象を見上げるキャンペーンなど、さまざまなプログラムが用意されています。イベント開催情報を登録することもできます。AWBのウェブサイトをご覧ください。

http://www.astronomerswithoutborders.org/global-astronomy-month-2011.html

イベント情報の集約など国内有志による日本語でのサポートは、準備不足ということもあり、残念ながらできそうにありません。

それぞれの場所で、それぞれのやり方で、一人ひとりが夜空を見上げて、宇宙、地球そして人間に思いをはせる時間をもち、希望や勇気につながる世界天文月間になることを、願っています。

2010年11月24日水曜日

4月は世界天文月間です

世界中で宇宙を見ようよ100時間(100Hours of Astronomy)の世界一周観望会やガリレオの夕べ(Galilean Nights)では、世界中で一斉に夜空を見上げようと世界中で天体観望会が企画されました。とくに天体望遠鏡を持つ本当にたくさんの天文ファンがこの取り組みに賛同し、それぞれの地で宇宙の姿を紹介する案内人として活躍しました。街角で道行く市民とともに星空を楽しんだ光景は、世界天文年2009の象徴的なシーンとなりました。

世界天文年2009をきっかけに行動を起こしたことで、アマチュア活動の幅が広がり、その後の活動(や人生)に影響しているという声もよく聞きます。世界天文年2009に実施された数ある世界企画の中でも最大級の成功を収めた企画と振り返る人が多いのもうなずけます。そして世界天文年2009が終わってからも、国や民族や世代を超えた一斉イベントの連帯感、ひとつの星空の下で心を通わせる感動体験を再び望む声が相次ぎました。

そうして2010年4月は世界天文月間(Global Astronomy Month)となりました。国連が決議した世界天文年2009のような国際年ではありませんが、世界天文年2009の精神を受けてAstronomers Without Borders(AWB)が主体となって世界的に一斉に同じ天体、同じ天文現象を観ようと展開した企画です。AWBは、世界中の天文同好会や天文ファン有志の協力組織で、世界天文年2009の世界企画「世界中で宇宙を観ようよ100時間」や「ガリレオの夕べ」では実働部隊として活躍した組織です。

2011年4月には、再び世界天文月間(GAM2011)がやってきます。
スローガンは みんな地球人、夜空はひとつ(One People, One Sky)

土星を見ようと呼びかける日程や、世界一周観望会、月の週間、太陽の日など、具体的な日程が発表されました。イベントを企画してみようという方や、望遠鏡をお持ちの方は、2011年の世界天文月間のスケジュールに合わせてみてはいかがでしょうか。
http://www.astronomerswithoutborders.org/news/latest-news/17-whats-new/511-gam-2011-save-the-dates.html

私自身、その頃にはどこで何してるかわかりませんが、ひとりの天文ファンであることは確かなので、何かやろうと思っています。

2010年9月10日金曜日

日本天文協議会が発足

2010年9月9日木曜日は、日本の天文界にとって画期的な日となった。
国内天文関連団体の大連立ともいえる「日本天文協議会」が発足したのだ。

9月9日17時、国立天文台の大会議室に、8つの団体の代表者が続々と集結、
設立総会が開かれた。

出席団体は、世界天文年2009日本委員会の構成団体のうち7団体と、
さる6月の設立準備会で推薦された「星空を守る会」を加えた8団体。

日本天文愛好者連絡会(JAAA)
自然科学研究機構 国立天文台(NAOJ)
星空を守る会(JDA)
天文教育普及研究会(JSEPA)
日本公開天文台協会(JAPOS)
宇宙航空研究開発機構(JAXA)
日本プラネタリウム協議会(JPA)
日本天文学会(ASJ)

会議のセッティングは、世界天文年2009日本委員会事務局が担い、設立総会にも同席した。

設立総会では、出席したすべての団体が、協議会の会員となることを表明し、
この協議会を正式に発足させ、全団体が運営にあたることに合意した。

会長は海部宣男氏。この合同組織の結成を呼びかけた発起人代表である。



日本委員会と、協議会の大きな違い。
それはアマチュアの参画である。

どういうことか。

天文の世界、いろいろな方がいらしゃるが、
研究職の人や、研究機関の職員、社会教育や学校教育を仕事とする人、
天文普及を職務とする施設職員などを、とりあえず「プロ」と括るならば、
趣味として活動している人や、ボランティア、サークル活動、星好き宇宙好きなど
いわゆるファンは、「アマチュア」と称される。

振り返ろう。世界天文年を盛り上げたのは誰か。
もちろんプロもがんばったが、アマチュアの力なしには、この成功はあり得なかった。

これからは、世界天文年の良かったところを発展させ、
プロもアマも一体となって、団体の枠を越えた活動をしていこう、
というのが、日本天文協議会、なのである。

世界天文年の良かったところ。
それは例えば団体間の連携が史上初めて実現したこと。
それは例えば全国各地の草の根の活動を支援したこと。
それは例えば今までになかった情報発信ができたこと。

これらを実現させていくのは、協議会という枠組みが唯一の解では
ないかもしれないが、おそらく最短の道ではあるだろう。

世界天文年と同じようにはならないだろう。
ある側面は形を変え、ある側面はフェードアウトするかもしれない。
足りないものもあるだろう。長い目で見守っていただくことも、必要だろう。

しかしいま、目の前で確かに起こったことは、
世界天文年の産み落とした卵が孵化し、
記念すべき、第一歩を踏み出した。

そんな感じである。